ファブり人生

ファブリーズ(http://jp.pg.com/febreze/index.html)のCM、あれどうなんだろう。


どんなCMかご存じない方のために、簡単に説明しよう。
まず、主婦らしき3人の女性がお互いの家を訪問し合い、それぞれの家の匂いについて率直な感想を言い合う。
その後、各自が家に帰ってものすごい勢いでファブリーズを噴射しまくり(多少誇張あり)、
家の匂いがなくなってめでたしめでたし……といった内容だ。


こうして書くと何てことはないよくあるCMに思えるかもしれないが、
「他人の家の匂いについて率直な感想を言い合う」という行為は、相当にエグい。
僕だったら絶対にそんなことはしたくないし、されたくもない。
家の匂いというのはすなわち生活の匂いであり、いわばその人の匂いだ。
仕事で疲れて帰ってきて部屋のドアを開け、“自分の家の匂い”を嗅ぐと、何とも言えない安心感に包まれる。
たまに帰る実家にしてもそうだ。
鈍行列車に2時間揺られて懐かしい駅に着いた時や、久しぶりに両親や弟の顔を見た時よりも、
ドアを開けて家の匂いを嗅いだ瞬間に、「ああ、帰ってきたなあ」ということを実感する。
匂いは家そのものである、とさえ言えるだろう。


それがもし、例えば僕の家に友達が遊びに来て


「なんかこの部屋、カブトムシの死体っぽい匂いがするね」


とか言われたら、ショックで2週間は寝込むだろう。
自分では落ち着く匂いだと思っていたのに、実はカブトムシの死体臭かったのか! 的な。
ちなみに、死んだカブトムシはけっこう強烈な匂いがするので気を付けてほしい。
これがさらに、


「この部屋、カメムシ臭くない?」


などと言われた日には、その友達をバールのようなものでこじ開けて殺害した後、
自らもロープのようなものでぐるぐる巻きにして命を絶つしかないではないか((c)ゲーム帝国)。


件のCMでは、臆面もなく「(室内が)なんか酸っぱい」とか言ってるけど、
それはつまり、住人に対して「お前は酸っぱい匂いがする」と言ってるのと同じことだ。
ケンカ売ってんのか、という話である。


カメムシ大量にばらまくぞこの野郎!(誰に言ってる)。



今日の結論:とまあ、CMはちょっとナニだけど、クラブ帰りに服のタバコ臭を消したいときは重宝する>ファブリーズ(フォロー)。